2019年10月27日日曜日

LinkStation は Debian Server 化しなくても Linux Server として使える

個体をバラして HDD を取り出してこの HDD に Debian インストーラーを書き込む、というような面倒なことはしなくても Server として使うことができます。





もちろん、Debian Server 化するほうがサーバー機能は充実しますが、一方で元々の LinkStation の機能が使えないことも生じます。





顕著なものが DTCP-IP です。





これはこれで困りますよね。





ほかの大半の機能は Debian Server 化してもできる設定が可能ですが、DTCP-IP だけはフリーライセンスのパッケージが存在しないので、できません。









管理人は、LinkStation の Debian Server 化(LS210D0101C と LS-AV1.0TL/A の2機種)もしてみました。







きっかけは syslog server を立てたかったからです。





Mac を syslog server 化してルーター/ RTX830 の syslog を取得できるようにはしましたが、Mac にほかの機器のログが溜まるのは抵抗感もありました。





といって、すでにある Raspberry Pi 3B を syslog server にするのも抵抗感があります。





なぜなら、Raspberry Pi 3B は SD カードを HDD 代わりにしていますので、頻繁な書き込みは SD カードの寿命を短くしてしまいますので避けたいからです。









Debian Server 化すること自体に興味があったこともありますが、Debian Server 化すると DTCP-IP が使えず、結局は元の LinkStation に戻すかどうかで悩み、結果的に戻しました。







戻すことに決めた理由は、ネイティブな LinkStation のままでもパッケージのインストールができ、当初の目的の syslog server 化ができたからです。







多数のヒトが共有するサーバーには向きませんが、個人利用もしくは少人数での利用ならば、LinkStation はコンパクトで、共用ディスクとしても使用できますのでうってつけです。









ながなが前置きを記述しましたが、本題です。







LinkStation のサーバー化は次の手順で行います。





1.ssh でログインできるようにする

2.ログインして ipkg というパッケージ管理システムをインストールする



  debian ならば apt(dpkg)が使えます。



  LinkStation にも apt の仕組みはありますが、バッファロー自身が使うための

  ものみたいで、ユーザーには使えません(dpkg も使えません)。



3.必要なパッケージを ipkg でインストールし設定を行って使う









Web Server / Mail Server / Asterisk Server 等々に仕立てることができます。



また、コンパイルや make もすることができるようにもなりますから、ソースから機能を作成することもできます。





まさにサーバーです。







バッファローの NAS は新品の場合で 1万円強からあります。

中古でよければ、ヤフオクやメルカリ、Amazon などで 1,000 円〜数千円 くらいで手に入ります。









具体的には次のようにします。





1.ssh でログインできるようにする



  acp_commander.jar というツールをダウンロードしてきます。

  これは、java スクリプトでできた「1ラインコマンドツール」ですから、

  Windows でも Mac でも使えます。



  このツールを使って、



   ① root のパスワード設定をする

   ② root 権限で、ssh の設定ファイルの一部を修正しログイン可能にする

   ③ ssh をリスタートさせる

   ④ ssh でログインする



  という手順で行います。

  

   NAS : LinkStation に ssh で入れるようにする や、



   LS-AVL に ssh で入れるようにする や、



   LinkStation に ssh で root ログインできるようにする にやり方が記載されています。





2.ログインして ipkg というパッケージ管理システムをインストールする



  これは、LS-AV1.0TL/A と LS210D に ipkg をインストール に記載しています。





3.必要なパッケージを ipkg でインストールし設定を行って使う



  syslog server(syslog-ng サーバー)を設定した事例を



   LinkStation ネイティブ LS210D に syslog server を立てる



  に記載しています。











以上で LinkStation のネイティブ機能を損ねることなくサーバー化ができます。







ただし、ssh で root 権限で入れるようにしていますので、



 ■ セキュリティに気をつけること



 ■ 不用意に設定をいじると NAS として立ち上がらなくなるリスクがある



ので、自分が何をしているかを理解しながら扱わないと文鎮化してしまいます。





もっともその場合の元への戻し方も当ブログのほかの記事に記載していますので、あわせてご覧ください。






















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