2019年11月25日月曜日

M.2 SSD を PCIe3.0×4 NVMe 接続する威力

次世代 SSD といわれる M.2 SSD は今後主流を占めるようになると思われます。





M.2 規格は mSATA 後継で定められた規格となっていて、非常にコンパクトな形状をしていますが、基盤むき出しの SSD です。





大きさによって次のように type 分けされています(カッコ内が大きさを示しています)。




  • type 2280 (22mm × 80mm)

  • type 2260 (22mm × 60mm)

  • type 2242 (22mm × 42mm)




この中で一番多いのが 2280 といわれるものです。











Samsung と Western Digital が 2大メーカーといわれているようです。












Samsung 製 M.2 SSD

























WD 製 M.2 SSD













実際に iMac に外付けですが接続してみてその凄さを実感しました。

















使用するには M.2 ソケット(マザーボードの PCIe スロットに装着するソケット)といわれるものに差し込んで使います。





M.2 ソケットはマザーボードに取り付けられていたり、デスクトップ型 PC のインタフェースカードに取り付けられていたりします。





さらには、USB インタフェースや Thunderbolt インターフェースに合わせたケースに M.2 ソケットがあって、これに装着して外付けで使うことも可能です。















物理的インタフェース規格が PCIe(PC Interface Express:シリアル拡張バスのインタフェース)で、リビジョン 1.1
から現在は 6.0 まであり、それぞれのリビジョンにより Gen1 / Gen2 / ・・・/ Gen6 と表現しています。









物理インタフェースは現在次の 3つが製品化されているようです。




  • SATA3 (最大転送速度 6Gbps)

  • PCI Express 2.0x2 (最大転送速度 10 Gbps)

  • PCI Express 3.0x4 (最大転送速度 32 Gbps)




x2 / x4 というのはレーン数を表し、リビジョン 3.0 の場合 1レーンあたりの転送速度は約 1GB/s(0.9846 GB/s)ですから x4 は4倍の 約 4GB/s の転送速度です。





一方 NVMe(Non Volatile Memory Express:不揮発性メモリ Express)というのは論理デバイスインタフェース規格を示しています。











"M.2  SSD  PCIe3.0x4  NVMe  500GB" のように表記されていた場合、




  • M.2 規格の SSD

  • 物理インタフェースは PCIe3.0x4

  • 論理インタフェースが NVMe

  • 容量が 500 GB




ということになります。











また、Samsung の "970 EVO Plus" は製品名称で、”MZ-V7S500B/IT" はモデルコードです。





同様に Western Digital の "WD-Black SN750" が製品名称で、"WDS500G3X0C-EC" はモデルコードになります。 











現在 M.2 SSD を最大性能で使うためのインタフェースが PCIe3.0×4  NVMe となっていますが、今後はこれを上回るインタフェースもでてくると予想されます。









iMac に、外付け M.2  SSD として WD BLACK  SN750  500 GB を Thunderbolt 3 インタフェース(40 Gbps)のケースに入れて実測したのが次に示す数値です。

























理論上の最大値である 4 GB/s には及びませんが 2.87 GB/s と約 70 % の速度になっており、まずまずの成績です。







外付けですが、iMac の内蔵 NVMe 接続扱いになっており、直接に内蔵 NVMe に挿し込んだ場合に比べて若干の速度低下はあると思われます。







それでも十分にこの凄さを実感できています。











電源オンから起動に要する時間が大幅に短縮され、すべての操作が速く軽くなりました。





同時に処理するアプリ数やウェブページ数が多くなってもストレスを感じなくなりました。











ちなみに iMac 内蔵 HDD は次のような性能値で 100 MB/s ほどですので、実に 25 倍以上の性能値になっています。





内蔵 HDD のランダム性能の「劇的遅さ」は絶望的でさえあります。





















2012/中期モデルの MacBook Air の内蔵 SSD が次のように 515 MB/s ですから、これに比しても約 5.5 倍の性能値です。

























我が家より1年遅い時期の 2013モデル MacBook Air の内蔵 SSD を M.2 SSD に換装された方が、次のようにほぼ倍速になったとブログに記述されていました。






  • 内蔵 SSD     686 MB/s ▶▶ 1676 MB/s

  •  〃 ランダム  355 MB/s ▶▶   474 MB/s






そのためのコストは M.2 SSD 250 GB(約7千円)、ソケットのゲタ(約千円)、Mac の裏蓋外し用専用ねじ回し(約千円)合計で 1万円未満です。







その方は、当初 Samsung 製 970 EVO PLus を購入され、これが使えない("Plus" でなければ使えたようです) ことが判明して別のメーカーのものを追加購入されたようです。







Samsung 製 970 EVO PLus はファームウェアをアップデートすると Mac の PCIe スロットに装着して使えるようですが、アップデートしないままでは突然にマウント外れが起こって安定して使えません。





これは外付けで使う場合 Thunderbolt 3 ケースに装着して Thunderbolt 3 接続時も同じエラーに見舞われます。









USB3.0(または USB3.1)接続の場合はこのようなエラーはありません。









この方は余った 970 EVO PLus は外付けで使う、と記載されていました。















と、いうことで数年前のモデルでも蘇させることができる場合があります。









SSD の組み合わせなどを考慮しなくてはいけませんし、改造にあたりますので本体のメーカーサポート対象外になりますので、あくまで自己責任です。











Mac の場合は外付け M.2 SSD をブートデバイスにできますので、改造リスクを負いたくない場合は「外付け」で使用することが可能です。


















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